出雲ナンキンとは?

★出雲ナンキンの評価基準について★ を追記しました。(2000.03.01)(2000.03.11図を追加)



どんな金魚なの?
●天然記念物
1982年6月18日に島根県の天然記念物として指定されました。
 指定内容は
 フリガナ ;イヅモナンキン
 名  称 ;いづもナンキン
 指定年月日;昭和57年6月18日
 備  考 ;ランチュウ系統の品種
 指定場所 ;特になし
 となっています。
     (1999/4 島根県文化財課に電話で確認)

●ナンキンという名前の由来は?
   中国の南京に由来するとか、江戸時代は中国からのかわいい物を
 なんきんと呼んでいたので、それに由来するとか、諸説あるのですが、
 はっきりしません。調査中。。。

●出雲ナンキンの外見上の特徴は?

  1:背ビレがない
  2:頭が小さく肉瘤がない。
     (肉瘤=にくりゅう:頭の部分のぼこぼこ)
  3:口先が細くとがっている(目から口先までが長い)
  4:胸ヒレ、腹ヒレ、臀ヒレは短い
  5:腹部は後方になるほどふくれている(卵型が理想とされる)
  6:尾筒(胴体と尾ヒレをつなぐ部分)はらんちゅうより長い
  7:尾ヒレは四つ尾を標準とする(上から見て、尾が中央で50%以上切れている)
  8:体色は六鱗が標準。鱗の白銀の清楚な美しさが際立つ
    (六鱗=ろくりん:各ヒレ、口先、エラ蓋が赤く、胴体が白の金魚の模様)
    普通、金魚は白一色は嫌われますが、出雲ナンキンの場合は許されます。
    逆に、頭部が赤いのは絶対不可。出雲ナンキンとは呼べません。

 といったところでしょうか。

文字で説明するより、実際の写真を見ていただく方が良いですね。
↓六鱗は、めったに居ません。この魚は、紅いアイシャドーが印象的!!

ここには出雲ナンキンの写真があります。(JPG/12k)


出雲ナンキンの評価基準について


               (フィッシュマガジン1995年2月号 p422より引用)

************ここから引用開始***********

品評会審査基準

 A 各部の留意点

  1)3ツ尾、桜尾は不可。4ツ尾に限る。

  2)頭部は小さく、吻端はとがり、目幅狭く目先の長いもの。

  3)腹部は丸型で、無理なく左右均等に張ったもの。

  4)背筋はやや滑らかなものが佳(昔の女性の柘植の櫛型が理想)

  5)尾筒太く、尾張りがしっかりとして、尾芯のきいたもの。

  6)色彩は白主体で、口紅、両奴、各鰭、尾の赤いものを俗に本国錦といって
   ナンキンの理想的な標準色だが、白勝更紗で面白で、特に下半身に鹿の子更紗のあるものを佳とする。
   色彩よりも体型を重視し、純白可。しかしながら色彩のよいものは七難かくす。
   (白系統の親魚より品のよい更紗の作出が多い)

 B 魚の見方

  1)頭部、腹部、尾が各々最もその特徴を生かし、総体的なバランスの 整ったもの。

  2)鱗並びは乱れず、なるべく小さめのものを上とし、色、艶は純白、 更紗にかかわらず、
   健康色を放っていて、色彩は鮮明なもの。

  3)品位が豊であること。

  4)泳ぎが軽快であること。

  5)尾筒太くたくましく、伸びやかに成長したもの。


 総合評価

   優秀魚は上からみて均整がとれ、容姿すぐれた上品な魚を第一条件とし、
   口先が小さく、目幅狭く、しかも、目先が長く、腹部は丸く左右均等に張っているものがよい。

   要するに口の先端から腹部までの線が特に重要視され、魚の上品、下品はこの線によって左右される。


***********引用終わり************

  「容姿すぐれた上品な魚」であることが最も重要である、と記載されています。
  出雲ナンキンの理想の姿をしっかりと見据えた、すばらしい基準だと思います。
 

ここには出雲ナンキン評価用の絵があります。(GIF/12k)



蛇足説明:『ナンキンモドキ』とは。。。上の図の逆だと思って下さい。つまり、、

  1)頭部が赤い。(どうしようもないんです)

  2)口先が丸くて、頭でっかち。(らんちうなら良いのですけど)

  3)尾が三つ尾や桜尾である(1/2以上切れ込みが欲しいです)

  4)胴体が、ひょろひょろっと細長い。(餌不足なだけかも?)

  5)品がない。下品である。(見極めが難しいですが、、)




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